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「アメリカの履歴書」日本との驚きの違いは?【海外就職の第一歩】

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「アメリカの履歴書」日本との驚きの違いは?【海外就職の第一歩】

海外就職を目指すとき、英語の履歴書を用意することが、まず最初の準備として必要でしょう。アメリカには、日本の履歴書とは異なるルールがあり、それに沿った履歴書を用意しなければ、書類審査という第一関門の突破は難しくなります。では、アメリカの履歴書と、日本の履歴書の違いとは何でしょうか?

新しい履歴から順に書く

日本の履歴書と職務経歴書は、古い履歴から書き始めて、直近の履歴が一番最後になるように書きます。しかしアメリカの履歴書は、まったく逆。最も新しい履歴から古い履歴の順に書きます。

日本では、応募者のスキルや経験が企業側が求めるレベルに到達していなかったとしても、「人材を育てていこう」という姿勢を持っているところが多い傾向にあります。一方、アメリカは即戦力を求めるのが基本。だから、「昔のあなた」ではなく「今のあなた」が、何をして、どんなスキルを持っているか、ということに重点を置いているのでしょう。

手書きはNG

オンラインにおける就職活動、転職活動が当たり前になり、履歴書と職務経歴書をパソコンで作ることが一般的になってきましたが、少し前の日本では、履歴書はペンで手書きをして提出する方法が王道でした。

しかし、アメリカでは手書きの履歴書は絶対にNG。ワードなどのソフトを使い、パソコンを使って用意します。

日本では「手書き=誠意を見せる」と考える方がいるかもしれませんが、そんな考えはアメリカでは逆効果に働きます。

顔写真はつけない

日本の就職活動、転職活動では、必ずスーツ着用の顔写真が必要になります。しかも写真の印象が、書類選考の段階で少なからずも審査側の心象に影響を与えているものです。しかし、写真を付けるようなルールはアメリカにはありません。

年齢・性別は書かない

日本の履歴書には必ず、生年月日と性別を記入する欄が設けられています。しかし、アメリカでは「雇用差別禁止法」があり、年齢や性別を理由に、雇用で差別をしてはいけないという法律があるのです。そのため、年齢も性別も記載しません。

日本の募集要項には「40歳まで」といった年齢制限を設けている場合も見られますが、アメリカではそのような条件はなく、すべての人に平等にチャンスが与えられていると言えます。

婚姻状況は書かない

婚姻状況についても、雇用差別禁止法の考えで、アメリカの履歴書に記述をすることはありません。日本での就職の場合、特に女性においては、結婚の有無や子どもの有無について確認されることがあるかもしれませんが、アメリカではそのようなことはありません。

推薦人を書く

アメリカの履歴書では、「Reference」という項目を作り、自分を推薦してくれる人の名前や電話番号などの情報を、履歴書に記載することが一般的です。企業によっては、その推薦人に実際にコンタクトをとり、応募者の仕事ぶりなどについて意見を求めます。

推薦人は家族以外の第三者で、友人などでも構いませんが、前職の上司である場合が多いでしょう。名前、所属(企業名や部署、役職)、会社の住所、電話番号、Eメールアドレスを載せます。推薦人の人数は通常は2~3名です。

「Reference」は決して必須項目というわけではありません。しかし、推薦人がゼロの履歴書に比べて、推薦人の名前が書かれている履歴書の方が、企業側の印象が良くなることは容易に想像できるでしょう。

また、推薦者が「推薦状(Reference Letter)」を書いてくれる場合もあります。このときは、履歴書などの応募書類と一緒に推薦状も添付して提出します。

書式は自由

日本の履歴書と職務経歴書は、載せる項目と順番がほとんど決まっています。しかし、アメリカの履歴書の書式はかなり自由度が高いのが特徴です。

履歴を順番に載せていくだけでなく、自分が持っているスキルやこれまでの実績を列挙したり、これまで携わった仕事のジャンル別にまとめたり。書式のアレンジ次第で、採用担当者に、いかに自分がそのポジションに最適であるかをアピールすることができるわけです。

ただし、自己PRしたいからといって、長々と職歴やスキルを羅列するのはダメ。簡潔に、かつ効果的にまとめることが大切です。

カバーレターをつける

日本の履歴書に無くて、アメリカには必要なものが、カバーレターです。カバーレターは、履歴書に添える手紙(日本では「添え状」などと呼ぶ場合もあります)ですが、自分のことをアピールするための、かなり重要な書類になります。カバーレターに書く内容は次の通りです。

  1. レターを出す理由:応募しようと思った動機、応募に至った経緯などをまとめます。
  2. 自己PR:自分のスキルや経験をアピールし、自分がどれだけそのポジションに適任かを述べます。
  3. 面接のお願い:面接のチャンスをもらえるよう促し、レターを読んでくれたことへのお礼を述べます。

カバーレターには、応募先企業の企業名、住所、電話番号、担当者名(わかれば)を明記し、自分の名前や連絡先も記載しておきます。

日本の履歴書や職務経歴書は、形式に沿って事実を書き出しているようなスタイルですが、アメリカでは、履歴書は応募者が企業に対して、自分を売り込むツールの一つです。

出来上がりは一見同じように見えるかもしれませんが、その点を理解した上で履歴書を作ることが、アメリカでの海外就職を目指す上で、必要なのではないでしょうか。

参考:
目指せ海外就職!「世界で日本人が活躍できる」職種&資格
ハワイ・アメリカの移住&滞在に必要なビザ一覧・ESTA申請法
給料日は月2回!「ハワイで就職VS日本で就職」7つの大きな違い
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